今回の依頼は水撒き用のポンプが壊れてしまったので交換したいとのことでした。
動力200Vのポンプなので、交換するついでに単相の100Vに変更したいとのご要望でした。
可能で有れば防災用で手押しのポンプも取り付けたいとのご意向でした。
先ずは、動力の配線を取り外して、給湯器の外部コンセントから単相の電力を分配しました。
古いポンプを撤去して、井戸の状態確認をしました。
鋼管50Aの打ち込み井戸で、多少砂利が沈殿していると考えて深さは定尺の5.5mのようです。
自然水位は地表面から3.5m程のところにありました。
管内はそれなりに錆びてはいましたが、それほど悪い状態では無さそうです。
地下水の水質にも左右されますが、一般的には鋼管の寿命は40年とされています。
参考に40年経過した打ち込み井戸がこちらになります。
錆で閉塞されてしまって水を汲み上げることができなくなった打ち込み井戸です。
こちらは壊れてしまった打ち込み井戸を引き抜いた時の画像になります。
金属管であるがゆえに寿命はあります。
ステンレス製の手押しポンプを付けさせていただきました。
ステンレスと鋼管との接続部分は電食の進行が早いので、真鍮製の継手を介して接続しました。
新しいポンプを取り付けて試運転すると、錆の排出がとても多かったです。
これも豆知識ですが、カスケードポンプを新しく交換して、汲み始めに濁った水が出てきたら、ある程度水が綺麗になるまでポンプを停止させないようにしましょう。
水が綺麗になる前にポンプを止めてしまいますと、羽根車に錆や砂利が噛んでしまい再起動が出来なくなってしまい、最悪ポンプを分解しないといけなくなります。
水中ポンプですと更に厄介で、入れたばかりのポンプをまた引き上げてポンプを分解して、また入れ直さないといけなくなるという…。
1時間ほど汲み込んだ鉄分検査の結果は0.2〜0.5ppm位の数値でした。
井戸水に含まれている鉄分と言うよりは、鋼管内壁の錆が溶け出ているのではないかと考えます。
いままでは、打ち込み鉄管の中にポンプ吸管であるポリエチレン管を入れて間接的に自然水位下の水を汲んでいたのですが、今回は手押しのポンプを取り付ける関係上、直結汲み上げとしています。
ですので、今まで空気に触れていた鋼管内壁の錆が汲み上げと一緒に取れてきているのではないかと考えます。
毎日の潅水で汲み込んでいただければ、少しずつ錆の排出は軽減されていくかもしれません。
いつまでも錆の排出があるようでしたら井戸管内をエアーで洗浄することもできるのですが、先程の画像のように年数の経過している鋼管ですとエアー洗浄を行うことによって井戸管に穴を開けて壊してしまうリスクも伴いますので、あまりお勧めはいたしません。
あと、当初からのお話に、自家水道配管が何処かで漏水しているとのことでした。
新しく取り付けたポンプも、時折り稼働していました。
配管延長が長いため、探し出すのが困難かと思われましたが、漏水調査を行った結果、怪しそうな場所を掘り起こしてみたところ継手で漏れている部分を発見できました。
Y様
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